糖尿病の運動療法

糖尿病と膝の痛み

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私が糖尿病だとわかって運動療法を始めたころ一番つらかったのが膝の痛みです。
そもそも運動が嫌いで学生時代からやったことがなかったのです。
それなのに気が短いので「ちまちま歩いてなんかいられるか!走ってやる!」みたいにウォーキングからいきなりランニングに切り替えて1キロほど走りました。
次の日、膝が痛くて歩くこともままならない始末。
結局、一週間はウォーキングができずに自宅で体操をして血糖値を抑えていました。
その時痛感したのが、糖尿病と戦うのは足だということ。
人間が最も手軽にカロリーを消費できるのが歩くことなんですよ。
それからは運動療法は慎重になりました。
がんばって膝を壊したんじゃ、元も子もないですから。
しかし体というものは不思議です。
靴は使えば減っていくのに膝は使えば使うほど丈夫になっていくのです。
それ以来ひざ痛を起こすことはなくなりました。
現在一日に10キロほどランニングしていますけど。
ところが!
ある雨の日、ビールのケースを不用意に持ち上げてからぎっくり腰になりまして
1日寝込むほどになりました。
ぎっくり腰はそんなに短期間に治るものじゃないしやはりこの時も10日ほど運動を休みました。

糖尿病に筋トレが必要である本当のわけ。


糖尿病には筋トレが必要である最大の要因は筋肉トレーニングによる筋肉量の増加が基礎代謝を高め、糖の消費を多くし、血糖値の安定につながることです。
しかし、実は糖尿病治療に筋トレが必要である理由はそれだけではないのです。
糖尿病の3大治療は食事療法、運動療法、薬物療法ですがその内、食事療法と薬物療法はその気になれば誰にでもできます。しかし運動療法をするためには一つ条件があるのです。
それは運動ができる体であること。
糖尿病の合併症が進んで血圧が高いとか動脈硬化で心臓が弱っているとかはこの際は別とします。

ここで取り上げたいのは、足腰が運動に耐えられる体であるかということなのです。

膝が痛くてはウォーキングさえできない

第一に重要なのは膝関節でしょう。
メタボリックで体重の重い人はやはり膝関節に負担がかかります。つまり膝の軟骨に過度の重量がかかってしまうのです。
糖尿病と膝関節の痛みには直接の関係はないのですが糖尿病を発症しやすい年齢の人は膝の変形による痛みを起こしやすい年齢なのです。
日本人で60歳以上になると女性で40%男性で20%の人が変形性の膝関節症を患っているという統計があります。
膝が痛むと最も簡単な運動療法であるウォーキングがつらくなります。そして続かなくなりやがては止めてしまうことになるでしょう。
幸いにまだ膝の痛みを知らない糖尿病患者もしくはその予備軍の人であれば今からでも十分膝の変形を防ぐことができます
膝の変形と言っても日本人の場合90%が関節の内側の変形症が多いことがわかっています。
糖尿病に限らず膝の痛みを訴える人に聞くとほとんどが膝の内側に痛みがあります。
それは日本人特有なことで、日本人には「がに股」の人、つまりO脚の人が多いからだと言われています。
また日本人には正座をする習慣がありまた気候風土もひざ痛を起こしやすい気候なので膝の痛みを慢性的に訴える人が多いのです。
したがって糖尿病もしくはその予備軍になったら血糖値の対策もさることながら膝のメンテナンスも重要課題になってきます。
実際私が運動療法を始めたころウォーキングから帰ってきたら膝が痛くて階段も登れないほどになりたびたびウォーキングができない日があったのを思い出します。

膝痛をなくしたり予防する方法

膝を守っているのは太腿の筋肉です。太腿の筋肉は武士でいえば鎧です。太腿の筋肉が衰えたまま歩くということは鎧をつけずに戦場に行くようなものですぐに弓に当たって戦死するでしょう。

膝痛のメカニズム

大腿骨と脛骨(下腿の骨)の角度は正常な人で175度でこれが180度を超えるとO脚であるとされています。
日本人にはO脚の人が多く立ったときに重心が通る線(ミクリッツ線)が膝の中心を通らずに若干内側にずれます。

それにより膝の内側にばかり体重がかかってしまいます。
若い時は関節軟骨がクッションの役目をするのでこれといった症状は出ないのですが加齢により関節軟骨の弾性が少なくなってくると軟骨は次第にすり減るようになりまた、弾力がない分軟骨自体がもろく傷つきやすくなります。
そうなると関節は次第に変形を起こすことになり最終的には関節軟骨が消失する事もあります。
初期の場合立ち上がりや歩き始めに痛みがあるぐらいで休めば痛みが取れることもあります。
しかし変形が、進んでくると正座できなくなり、歩くたびに痛く段差の昇降が困難になってきます。
そして最終的にはじっとしていても痛みが取れず歩行が困難になります。
そうならない為には痛みがないうちに予防をしていくことが大事です。

膝の変形を防ぐには

太腿の筋肉を鍛える

筋トレで太腿の筋肉を鍛えることです。

膝関節を安定させている最も重要な筋肉は大腿四頭筋と言って太腿の前にある筋肉です。
大腿四頭筋は膝を伸ばすときに使う筋肉でこの筋肉が弱いと膝関節が不安定になり炎症を持ちやすくなることが知られています。
また膝痛のある人のほとんどが大腿四頭筋が弱くなっている事がわかっています。

正座を避ける

正座をしてみて少しでも痛みを感じるのであれば日常で正座をすることをなるべく避けるようにします。
正座自体は健康な膝であれば関節軟骨の新陳代謝を高めたり筋肉や人靭帯のストレッチなりいいことなのです。
しかし少しでも痛みがあるということは膝の変形が始まっている可能性が否めません。
その場合は正座は膝関節にかなりのダメージを伴います。

体重を落とす

体重が重ければ膝の軟骨にかかる負荷はさらに大きくなります。階段を降りるときなどは体重の7倍の荷重がひざにかかることになります。少しでも膝への負担は避けたいものです。

大腿四頭筋の筋トレ方法

四頭筋の筋トレはすでに膝が痛いかどうかによってまったく違います。

まだ膝痛がない場合

体重を利用したスクワットが最も簡単で糖尿病には最適です。
糖尿病の人は高血圧になっている人も多いので過度な負荷をかけた筋トレは禁物です。
スクワットであれば体重以上の負荷はなく膝の曲げ角度によって負荷は自由に調節できます。
また、また机等に手を置いて補助すれば体重以下の負荷も可能です。
膝を痛めないスクワット動画

すでに膝痛のある場合

すでに膝に変形があり膝痛のある人は体重のかかるスクワットはかえって膝痛を増幅する場合があるのでお勧めできません。
その場合は膝関節に体重のかからない筋トレになります。
基本的にはおもりやゴム、バネなどの負荷を利用して訓練します。
アンクルウエイトを使った訓練


筋トレの初めは無理をしないで少しづつ増やしていく感覚でいいでしょう。
最初は10回を1セットとして一日3回を目安にそこから少しづつ増やしていく感覚でいいでしょう。
回数が増えて慣れてくると負荷や回数を増やしていきます。最終的には筋肉痛が起こるまでもっていきます。
筋肉は筋肉痛が起きて初めて太くなっていきます。筋肉痛が起きるということは筋肉繊維がダメージを受けているということでそれにより筋肉が修復されるときに太くなっていくのです。ただし、筋力は筋肉痛を起こさなくても付きますので膝痛予防だけならそこまでしなくていいでしょう。

すでに膝痛が起こってしまって変形が進んでいる場合の対処

それ以上変形が進まないように筋トレをしなければなりません。筋力がある程度つくまでは歩くことさえ大変な作業となりどうしても運動量が減り消費カロリーも上がらなくなってきます。
その場合は装具に頼ることも考えてみましょう。
つまりサポーターなどで膝の安定を図ることです。現在は膝の変形した人に特化したサポーターも売られており、使用した人の感想ではかなり楽に歩けるようになったというレビューも多く聞かれます。

サイドバートップ

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