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血糖値スパイクに専門医から5つの疑問!

更新日:

2019/09/20Correction
NHKスペシャルで放送された「“血糖値スパイク”が危ない~糖尿病・心筋梗塞の新対策~」はあまりにも衝撃的な内容でご覧になった方も多いのではないかと思います。
事実私もその一人で暗い気分に落ち込んだことを覚えています。
しかし後日、週刊雑誌「女性自身」11月15日号にこの番組に対する反論が載っていました。
NHKに対する真っ向からの反論ということで興味を持って読ませていただきました。
そして番組によって暗くなった気持ちが心なしか緩んだように思いました。
私のこの気持ちを同じような人と共有したくてその全文をご紹介します。
まずは放送をご覧になってない方は下の動画を再生してください。

現在NHKスペシャルの動画は閲覧不可です。最も近い動画を見つけましたのでご覧ください。


NHKスペシャルより『血糖値スパイク”が危ない~糖尿病・心筋梗塞の新対策~』
記事全文(「女性自身」11月15日号より)

「いまごろどうしてこの症状を取り上げるのかなとまず違和感を覚えましたね」と、感想を漏らすのは日本糖尿病学会専門医の辛浩基(しんこうき)先生(しんクリニック院長)。
NHKが事前に大々的な告知を打ち、『NHKスペシャル』としては異例の全編生放送で話題を呼んだ。「血糖値スパイクが危ない」。番組では、健康診断では「血糖値は正常」と診断された人の中に、食後だけ急激に数値が上がる異常が日本人に蔓延していると紹介。この症状を「血糖値スパイク」と名付け、警鐘を鳴らすものだった。
しかしその内容に首をかしげるのは辛先生だけではない。
東京家政大学教授で医師の中村信也(健康栄養学)も、『「血糖値スパイク」とはうまいネーミング。ただ目新しいものではないので、糖尿病関連のどこかの製薬会社の差し金かなと、一瞬勘ぐってしまったほどです(笑)」
二人の専門医とともに番組を振り返ってこういう。

疑問①
すでに「隠れ糖尿病」といわれるものになぜ新たな「病名」をつけたのか?

「そもそも血糖値とは炭水化物(砂糖なども含む)を食べると体内でブドウ糖に分解されて血液中に送り出されます。
このブドウ糖の量が血糖値。
正常値は空腹時で80~110mg/dl食後で140mg/dl以下が目安。数値が200mg/glを超えると糖尿病と診断されます。(辛先生)
糖尿病で怖いのは合併症。
高血糖の状態が続くと細い血管が傷つき、失明につながる網膜症、人工透析が必要になる腎不全など深刻な合併症を引き起こす。
今回番組が特集したのは空腹時、血糖値が正常範囲のため、健康診断などにはひっかからないが、食後だけ血糖値が急上昇し140mg/dlを超えてしまう人が実は数多くいるということだ。
「健康な人の血糖値の変動は70mg/dl~140mg/dlの間。
しかし食後、インスリンの量は正常でも出るスピードが遅いなどの理由で、血液中に送り出された大量のブドウ糖に即応して処理しきれずに、食後の血糖値が140mg/dlを超えてしまう人が増えていることは事実です」と辛先生。
これをも逃すと脳梗塞や心筋梗塞の原因となることも専門医の間で知らない人はいないという。
「医学的には『グルコーススパイク』と呼ばれ一般的には『隠れ糖尿病』の名で浸透 してきた。
それを『血糖値スパイク』と言い換えただけ」じつは1年半ほど前、今回の番組とほぼ同内容のことを辛先生も男性週刊誌で紹介しているのだ。
「正直『いまさら』という話題。特に清涼飲料水などをグイッと飲んで一気に糖質が体内に入ると起きやすい。
このために”ペットボトル症候群”とも呼ばれ、10年ほど前に話題に。
いまさら新たな名前を付けて危機感を煽るのは感心しません」(前出・中村先生)
まずこの点を本誌からNHKに問い合わせてみた。
「番組で『血糖値スパイク』と名付けた症状は専門的には『グルコーススパイク』または『食後高血糖』と呼ばれ以前から知られていたことは番組内でもお知らせしたとお り。そのうえで最近の研究でこの症状がこれまで考られていた以上にさまざまな病気をを引き起こすという最新の知見をお伝えしたものです」(NHK広報局)

「インスリンスパイク」という説も
しかし番組で「血糖値スパイクが引き起こすとした動脈硬化のメカニズムにも、専門家から疑問の声が上がる。

疑問②
「活性酸素」主犯説には異論が続々。

食後に急激に血糖値が上がる「血糖値スパイク」を繰り返すと血管の細胞から大量の活性酸素が発生し、これが細胞を傷つけることが動脈硬化につながる原因とされたが、「食後高血糖が動脈硬化を招き、脳梗塞や心筋梗塞につながることはそのとおり。ただ”犯人”は活性酸素だけではありません。同様に血管にダメージを与える「TNFアルファ」などのサイトカイン(蛋白質の一種)の存在も知られている。テレビなのでわかりやすくしたのかと思いますが、もう少し丁寧に伝えてもよかったのではないでしょうか。(辛先生)
最新の研究では血糖より、それを下げるために出てくるインスリンが血管を傷つけているのではないかという「インスリンスパイク」説も有力。「私はインスリン説。いまだに血糖値の上下と動脈硬化のメカニズムは特定されたわけではありません。(中村先生)

疑問③
おススメ対策の筆頭が「食べる順番」にがっかり

食後高血糖がいかに恐ろしいか紹介した後、番組で紹介されたのがその対策。
①食べる順番は「野菜」→「肉・魚」→「ご飯・パン」
②「朝ご飯」はちゃんと食べよう
③「食後すぐ」の「ちょこちょこ動き」が効果的
「食物繊維を先に食べると腸壁えおカバーして後から食べた糖分の吸収を遅くする働きがあります。このため、野菜などの食物繊維から先に食べることは、血糖値を気にしている人にとってはもう常識でしょう。「食事中にお茶をこまめに飲め」などもう一歩踏み込んだ細かいアドバイスがあってもよかった」(辛先生)
辛先生は③の運動もいいが、食後1時間から1時間半の間に15分程度ただ歩くだけで旧聞有効という。

疑問④
太っている人は「よかった」痩せている人は「びっくり」は過剰演出ではないか

「番組内でタレントの塚地武雄さん(44)におにぎりを食べてもらい、食後血糖値をリアルタイムで測るという企画をやっていましたが”肥満気味”の人だから、”いかにもこの人は危なそう”と煽るのが気になりました。それ以外にも中年太りを気にしている人が、食後血糖値が正常で「ああよかった」と胸をなでおろし、痩せている人が高血糖と診断され「びっくり」というシーンもありました。
糖尿病は全般的に”両親が糖尿病”などの遺伝的要素が大きく、体形で面白おかしく見せるのは演出過剰なのではないでしょうか。」(中村先生)
この点についてもNHKに聞いてみると「(演出過剰ではなく)痩せて筋肉量が少ない人にも多く症状がみられることをお伝えした」(NHK広報部)とのこと。

疑問⑤
そもそも食後血糖値が高いことはそれほど恐ろしいことなのか。

確かにジぬんの食後血糖値を知り、高血糖になっていたら食事の自己管理をするのも大切だろう。しかし中村先生はこう話す。
「食後高血糖はピーク値が200mg/dlを超えない限り、あくまで糖尿病の予備軍にすぎない。網膜症や腎機能障害といった恐ろしい合併症に直結するわけではありません。
花瓶に食後血糖値をきにするのはかえって心配の種を増やし、自分のストレスを煽ってしまうことになりかねません。
血糖値はあくまで目安。最近は上手に薬でコントロールすることもできる。怖がりすぎるストレスの方がかえって体によくないのではないでしょうか。


健康を前面に押し出した番組は往々にしてレアなケースをさも一般的な出来事のように取り上げ危機感を煽ることがあります。
番組側の言い分では「それにより医科への受診の機会になればそれでいいのではないか。少しぐらいは誇張してもいいでしょう」とでも言いたいようです。実際心配して受診した結果それ自体は大丈夫だったけど他に重大な病気が見つかって命拾いしたなんていうこともあるようです。

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